こどものおいしゃさん日記

何だってこんなことになってしまったのだろう

新入院、出世しそうなこと、など

入院少ないなとか言ってたらまた少しずつ混んできた。ようやく、外へ提示する空床数が世間並みになった。今まで怠けていたのが世間並みに働くようになったというのではなく、うちは内部留保をつけず空床をそのまま外へ出しているので、積極的なだけなのだ、と胸を張っておこう。

もうすぐ小児科部長を拝命しそうな気配だ。何とはなく小児科の運営やなんかについて上層部から話を振られるようになった。いまはNICU部長だけだけど、そうなるとNICUと一般小児科とを総括する立場になる。大丈夫なのかと自分でも思う。なんとなく、出世をきっかけにうつ病になる人が一定数以上あるというのが分かる気がするような心持ちがする。

宮本常一先生の本を読むと、昔のお百姓は息子が一人前になったら壮年期にさっさと隠居してしまって、以降は公務から解放されて新しい畑の開墾とかほんとうに自分のやりたいことを気兼ねなくやったんだそうだ。当主ってのは偉くはあるが、じつのところ地域共同体の仕事にかり出されることが多くてあんまり自家の仕事に専念できなかったらしい。医者も管理業務の繁忙なところは若手がひととおり仕事を覚えたらさっそく譲って、元部長とか顧問とかいった形でじっくり臨床だけに打ち込むってのが、よい人生設計なのかも知れないと思う。病棟や病院あるいは地域全体を見渡しての仕事を覚えることができるから、若いうちに管理職ってのもけっして悪くない。むしろそういうこともじっくり覚えて年功を積んだうえで、自由自在な立場から臨床をじっくりやるというのが理想かも知れない。むかしの隠居が長男にあとを継がせて次男以下をつれて隠居所に移り、次男以下も育てていったように、若い人のお世話も管理業務から解放された立場の「老師」として行うのがよろしいのかも。ということでさっさと後継者を捜そうと今から考えている。

今日はけっこう外来も混んだ。外来をやってて難しい症例(病気そのものが難しかったり社会的状況がややこしかったり)に当たると、部長になったらこういう症例は自分が引き受けねばならんのだなと思う。ほんとに大丈夫なのかな。