こどものおいしゃさん日記

何だってこんなことになってしまったのだろう

正しい悪の組織のありかた

「悪の組織」の正しいあり方について。

たとえば石原慎太郎首領閣下であるが、このたびの震災を「天罰」と喝破された。震災の膨大な被害や、原発の事故や、なにやかやで人心が鬱屈してきた時期、どこかに怒りをぶつけたいが良識ある身には誰を攻撃しようもないという時期に、実に正しいタイミングで石原慎太郎的な言動をとられた。もちろんのことに大顰蹙を買ったわけだが、この大顰蹙にエネルギーを吸い取られて、賢しらな政府批判が始まるタイミングが数日遅れたように思う。

なんで彼はいちいちあんな爪の先でガラスをこするような言動をとるんだろうと考えてみる。ここらでこういうことを言わねばならんと彼のゴーストがささやくんだろうけど、そういう、正しい「悪の組織」のありかたを彼は感覚的に知ってるんだろうと思う。むかし露悪的な小説を書き始めたころからの、同じ魂が彼を駆動してるんだろう。毎週日曜の朝にそろそろ仮面ライダーの活躍を観たいなと思って早起きするよい子のおともだちの期待を裏切らず、きちんと改造人間を送りつけて幼稚園バスとか襲撃させるショッカーの偉い人のように、世のため人のため、「許しがたい悪の組織」がなすべき仕事をきちんとこなしておられるんだろうと思う。

その後の撤回のしょぼさもまたお約束であって、ドクロ型の噴煙をあげて爆発したあげくに三人乗りのタンデム自転車で逃げるような、じつに正しい「許しがたい悪の組織の末路」を演じて見せたわけだ。すばらしい。彼の人気が絶えないわけだと思う。

閣下の偉大な業績を賞賛する過去の記事はこちら。
こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか : セカイにはばたけ石原慎太郎


東京電力という企業のあり方もまた、正しい悪の組織のあり方を踏襲しているんだろうか。最近の東電の行動のあれこれは、「原発が悪いんじゃないんです。みんな東電が悪いんです」というメッセージを必死に発信しようとしているようで、いやそこまで悪役にならんでもと多少気の毒なわけだが。そういえば、ショッカーを殲滅したゲルショッカーみたいに、組織本部へ乗り込んでいって大きな声で激励のメッセージを発せられた偉い人もあったな。