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こどものおいしゃさん日記

何だってこんなことになってしまったのだろう

The Silver Sword

読書

Oxford Bookworms Library 4 Silver Sword 3rd

Oxford Bookworms Library 4 Silver Sword 3rd

 じっくりYL3台でとどめて英語多読を重ねてそろそろ90万語ほどになる。だいぶ英語と意識せず文意が頭に流れ込んでくるようになった。

 本書は割と重い内容だった。第二次世界大戦中のワルシャワに住んでいた姉弟3人が、ドイツ軍に連行され生き別れになった両親と再会するべくスイスへ旅するというもの。彼らの両親がスイスで待っているかもしれないという情報をもたらした孤児とともに、4人で旅の苦労を重ねる。日々の食料の苦労はもちろん、姉弟の男の子は呼吸器疾患(たぶん結核)持ってて最後にはほとんど歩けなくなってるし。ポーランド難民は本国へ送還するのが連合軍の方針らしく、捕まらないようにしなければならないし。パスポートも査証もない子供たちがスイスに入国できるのかどうかもわからんし。

 もともと児童書なんだろうと思う。困難な状況なんだけど基本的にハッピーエンド。だけれども、旅程で農作業を手伝ってしばらく食わしてもらったドイツ人農家の老夫婦の、二人の息子が二人ともドイツ軍の兵士として戦死してたりする。双方の重い事情と和解。それでも老夫婦は子供たちの行程を手助けするし、役人も彼らがポーランド難民だと知ってるんだけど「いいか、ポーランド難民は本国に送還しなければならん。ついては明日の昼ごろ連行に来る。明日来るからな。明日だからな。逃げるんじゃないぞ。ぜったい逃げんじゃねえぞ」みたいに、要するに今夜のうちに逃げろと言外に言い置いて去ったりする。

 こういう、状況は苦境だけど基本的に世間は善意で動くから諦めるなという物語をたくさん聞かされて育った子供はタフに育つだろうなと思う。魔法で救われたり秘められた希少な才能が突然開花したりするような物語よりは、よほど。