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こどものおいしゃさん日記

何だってこんなことになってしまったのだろう

眼鏡を更新したら頭がよくなったような気がした

日記

小さい字が辛くなった。静脈留置針の針先がはっきり見えなくなった。これは新生児科医として現役をつづけるのにかなりな障害になるので、観念して眼鏡を更新することにした。

 

眼鏡の処方を目的に眼科へ行った。説明として、あなたの目は右目が目の前30cm、左目が40cmのところにもっとも焦点がよく合う目だと言われた。近視の病態はそういうものだと眼科の講義では習っていたが、そのとおりの表現をはじめて聞いて新鮮な気分がした。いまの眼鏡はそれが5mのところに焦点を合わせるような眼鏡であるとも言われた。そんな遠く用の、あたかも壁を透視するような眼鏡をかけては手元の作業がしにくいのは当然です、とも。あらためて、1m用の眼鏡の処方を書いて貰った。

 

1m用の眼鏡をかけると、当然のことながら病院内を歩いていてさえ、壁がぼやけて見える(自宅は狭いのであまり関係がない)。にもかかわらず、手にとった医療器具や本はくっきり見える。あらかじめその辺に目の焦点があっているところへ対象物が入ってくるのだから当然の現象ではあるが、不思議な感覚である。

 

本や画面に視線を向けてから、その内容が頭に入るまでのタイムラグが、眼鏡をかえてから実感をもって短くなったように思える。記載の内容が向こうからこっちの脳へ飛び込んできてくれる感じがする*1。がぜん、自分の頭が良くなったような気分になる。

 

良い気分かというと複雑なもので、さいきん本を読んでも頭に入らないしすぐ疲れるし、知性の老化というのはこんなに早くくるものなのかと気が滅入ったりしていたのである。なんだよ老化していたのは目のほうかよと。老化には違いなくとも、まだおおもとが思っていたほどには悪くなっていなかっただけ、まだ宜しいというところ。

 

ちなみに私はいま40歳代半ばなのだが、読者諸賢におかれてはこの年齢付近で「さいきん年取ったかな」という知性の不調を自覚された場合、眼科受診もひとつの方策であるとおすすめしたい。

 

時期的にはちょうど消費税の税率が上がる直前の購入で、周囲は私の眼鏡がかわったのは駆け込み需要だろうと思っているだろう。みみっちい奴だと思われるのがよいか、そろそろ老いぼれてきてるらしいよと思われるのがよいか、決めかねているので職場ではとくに釈明はしていない。

*1:そういう感じがしますよと眼鏡屋の主人に言われたので暗示にかかっているのかもしれない。